「Aya Café父娘対談」後編は、異なる業種で営業をしてきた二人を徹底比較。法人営業と個人営業、愛嬌型かロジカル型か、そして世代の差はどんな違いを生むのか――。それぞれの視点からの営業像が語られます。

――お父様は、彩さんが打ち立てた「497日連続契約成立」という記録をどうごらんになりましたか?

お父様(以下F):「我が娘ながらすごい」と思いました。我々の場合、年間5~6社からご注文いただければ上々。毎日契約をとってくるなんて、絶対に無理!(笑)
A:それは、仕事内容が違うからでしょう。法人営業は商談の規模が違うし、関係者の数も多いし、契約成立までに時間もかかりそう。個人と法人って、同じ営業でもまったく別種の仕事なのかもね。
F: でも大枠は共通してるんじゃない? ターゲッティング、アポどり、情報収集、仮説構築、提案とクロージング。個人も同じでしょ?
A:そうね。でも情報収集のやり方とか、手法が全然違いそう。
F:ああ、それはそうだね。法人営業では情報収集で何を調べるかというと、お客様の業務内容、経営方針、トップの経営理念。直接会う担当者の部門とその部門が抱えるニーズも重要。面談相手が経理の人なら、その会社の資料を熟読して経理に関するキーワードをチェックする。営業なら「○○部門の売上伸長を目指す」といった言葉をチェックして、そこにフィットする提案を考えるわけだね。
A:どういう資料を見るの?
F:中期経営計画や有価証券報告書、四季報などなど。業界誌を見て、お客様をとりまく状況を知ることも欠かせない。それから、私は必ず約束の時間の10分前にお客様の会社に行くんだ。で、廊下の掲示板や、ロビーにある社訓を見ておく。
A:そうなんだ!やっぱりすごく違うね。私が集めるお客様情報は、家族構成・ペット・趣味・誕生日・週ごと月ごとの生活サイクル……いずれもすごくパーソナルなこと。

F:それに比べると、法人営業はロジカルと言えるかもね。

―― とすると、お客様との接し方にも違いがあるのでしょうか?

A:個人営業は愛嬌が決め手かな(笑)。お客さまと仲良くなること第一。法人はもっとビジネスライクかな?
F:いや、付き合いが深まれば情も芽生えるし、泥臭い部分が出てくるものだよ。反面、個人営業にだって論理的な要素があるはず。
A:そうだね、それぞれに両方の側面があるね。
F:私がお客様と接するときに鉄則にしているのは、「初回はパンフレットを持って行かない」こと。パンフを開いて自社の紹介や商品説明をするのはラクな方法だけど、お客様にとっては何の役にも立たないから。
A:こちらの言いたいことだけ言って帰る、という悪いパターンになるわけね。
F:お客様の情報も得られないし、結局は何もいいことがない。面談は、8割お客様に話してもらうつもりで臨みたいね。こちらが語るとしたら、お客様の役に立つ情報提供。業界の最新の動きなど、参考にしていただけるような話をする。
A:そこは大きな共通点だわ。私も、最初はいっさい商品をすすめず、何かサービスをするようにしてた。手数料を無料にする手続きや通帳記帳を代行するとか。そうして会う回数を増やしながらお客様の情報を集めて行く。十分情報がそろって「こんな商品なら喜んでいただけそう」と仮説が立てば初めて提案。ある意味気の長いプロセスね。
F:一方で、スピーディな動きも必要だよね。連絡が必要だと思ったらすぐ電話、即答できないことを聞かれたら、きちんと調べて翌日すぐに答を持って行く、とか。
A:あるある。クイックレスポンスね。素早く反応することでこちらの誠意や熱意も伝わるし、そういう調べ物などの「宿題」をこまめにもらえば接触の回数も増やせる。

F:そしてなにより、信頼が得られる。丁寧なヒアリングとスピーディな対応は、「コイツは信頼できる」と分かっていただくための生命線だね。


――最後に、お父様世代から今の若い営業に伝えたいこと、そしてこれからの営業マンのあり方について、ご意見をください。

F:昔と今とで大きく変わった点としては、情報収集が格段にしやすくなったこと。私が若かったころは、有価証券報告書を見るのにそのつど大手町のデータセンターまで足を運ばなくてはならなかった。今はホームページにアクセスするだけで大抵のことがわかる。
A:短い時間でたくさんの情報が集まる、ということ?
F:そのとおり。言いかえると、その時間を別のことに回せるということ。だから私はよく部下たちに、「その時間を少しでも多くお客様と会うために使いなさい」と言うんだよ。
A:本当にそうね。こういう変化は有効に使わないと。
F:変化と言えば、提案内容も時代に合わせて変化させたいね。我々も昔は「人件費削減」「紙削減」などの省力化、つまり数で表せる「定量効果」に重きを置いていたけれど、これからは「従業員のモチベーションアップ」や「企業のイメージアップ」など、数に表せない価値、つまり「定性効果」を提供する方向にシフトチェンジしているんだ。
A:数で表せないとなると効果を伝えるのが難しそうね。でも、お客様にそれをイメージしていただく工夫もいろいろできそう。
F:そう、世の中の変化に合わせてどんな価値を提供するか、それをどう伝えるか、営業が考えるべきことは尽きないね。
A:攻めの姿勢が大切ね。変化を敏感に感じ取りながら、お客様のニーズを想像する……そして、その想像がピタリとはまる瞬間を楽しむ!
F:そういう営業が増えてほしいね。そうすれば、明日の日本もきっと大丈夫!


――希望がわいてきますね。今日は、本当にありがとうございました。


<まとめ>
1 法人営業は「顧客企業の方針・状況・担当者のポジション」の情報が必要。個人営業はパーソナルかつプライベートな情報をとことん集める。
2 初回面談ではパンフを持参しないこと。「お客様に8割しゃべってもらう」を鉄則に。
3 今の営業は簡単に多くの情報を得られる。時間ができた分、少しでも多く顧客に会おう。



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